よくある落とし穴
「所見なし」と書く前に本当に診たか
「心音異常なし」は4点聴診したか。「腹部異常なし」は腹膜刺激も確認したか。省略した診察を「正常」と記録しない。
バイタルを「患者に会う前に」見すぎる
バイタルは参考情報。先入観を持って患者に会うと見逃しが増える。まず自分の目で見てからバイタルを確認する習慣も大事。
痛みのある部位を最初に触る
患者が防御して全体の診察が困難になる。必ず「痛くない場所から」始める。
聴診器を衣服の上から当てる
衣服の摩擦音が混入して雑音が判断できない。必ず直接皮膚に当てる。
腹部触診でひじを伸ばしたまま触る
力が入りすぎて浅い触診しかできない。ひじを軽く曲げ、指の腹で優しく触れる。
所見を「あり・なし」だけで記録する
「ラ音あり」ではなく「右下肺野の吸気終末期細かいcrackles」と性状・部位・タイミングを記録する。
記録の型(カルテ記載)
// 身体所見の記録テンプレート
一般:意識清明、発熱(+/−)、急性病容(+/−)
頭頸部:眼瞼結膜蒼白(−)、強膜黄染(−)、
頸部リンパ節触知(−)
胸部:両肺野清明、心音整、雑音(−)
腹部:平坦軟、腸蠕動正常、圧痛(−)、
腹膜刺激徴候(−)
四肢:浮腫(−)、チアノーゼ(−)、CRT 2秒以内
✦ 「(−)」と書いた所見は「診察して確認した」という意味。確認していない所見は「未評価」と書く方が正直。